遠方に暮らす、90歳の母と84歳の舅は、同じ市町村でもそれぞれが別々の老人保健施設に入っています。
以前面会したのは4年前、コロナが始まる前で舅と同じ施設にいる時でした。
面会は、完全予約制で、人数が多いとガラス越しの面会となります。
元気な様子が見れて安心したと同時に、今まで面会できず、兄弟に任せきりで、つくづく親不孝な娘だなと改めて自覚しました。
60~70代だと親も元気なことが多いですが、80代になると認知症や病気など心配することが増えてきますね。
私が見聞きした、離れて暮らす高齢の親とのかかわり方や親孝行とは何かについて考えます。
離れて暮らす親、どうかかわってる?私の知人や見聞きした人たち、親孝行とは?
親の介護をすることは、かなり親孝行だと考えます。
しかし、子供が親の介護を優先して、自分の人生を犠牲にするような事になれば、それは、疑問を感じる親孝行になります。
子供を持って思うことは、子供自身が自分の人生をしっかり歩いて欲しいことです。
ならば、子供の人生を犠牲にしない、親とのかかわりができれば理想です。
例えば、連絡を取って元気を確かめる。
帰省できるときは、帰省して親と話して、生活の状況を把握する。
などです。
職場や知人の人達の高齢の親とのかかわり方は、
①「親を子の近所に呼び寄せる」
②「子供が帰省して遠距離介護」
③「子供が地元に戻る」
私の周りでは特に①が多数と感じます。
その次に②の方が多かった。
仕事の関係で60代になっても仕事がある方は、たびたび地元に帰っていました。
最初のころは、親が恐縮していたようですが、そのうち、帰るのを喜んでくれるように変化していったご様子です。
特に離れて暮らして、親が自宅で一人暮らしの場合、悩ましい問題が起こっている相談を耳にすることもありました。
私の母と同じく、排せつの自己管理(汚れたときに自分下着や紙おむつを替えたり、掃除したりするする力)の低下です。
訪問介護を使っても、うまく活用ができない状況だそうです。
時々訪問する職員との不協和音なども起こることもあります。
相談先もあちこち行って、本当に大変そうでした。
離れているからこその葛藤です。
認知症の症状も絡んでくるので、確かに対応が難しい場合もあります。
ご本人のやり方やこだわり、子供に迷惑をかけたくない思いがある様でした。
親の介護を考える状態とは?
母の場合は認知症が進んで、トイレの失敗や迷子という状況も同時に起こっていました。
私自身は、見聞きした限り今後の介護を考えるきっかけとして
⑴食事の管理ができるのか?
⑵入浴・トイレの管理ができるのか?
⑶自分の自宅へ戻れるのか?
⑷お金の管理ができるのか?
上記の4点が介護の必要がある目安だと感じました。
他にも、買い物や通院・自宅の管理など課題はたくさんあります。
⑴の食事では、味噌汁の味付けがしょっぱくなりました。
⑵特にトイレでの粗相が現れ、汚れていても平気な状況が見られます。
⑶母は何度か迷子になり、駅でずっと座っていたことがあった。
⑷認知症が進むと金銭の管理はむずかしくなります。
離れて暮らす親が、遠方で身内が近くにいない時、どう対応するのが自分にとって一番いいのか?
1人暮らし中に心強い相談場所は、担当エリアの地域包括支援センターでした。
親の住まいの近隣には必ずあるセンターですので、家族が連絡して相談にものってくれました。
薬の管理を時々していただくだけでも助かります。
80代の舅の場合は、部屋の物が多すぎて管理できない点や、自炊していましたが、かなり味が濃くなっていました。
また、姑も施設に入り一人暮らしだったこともあり。
今後の事も考え、本人と経費老人ホームの入所を話し合い入所することになりました。
持病もあり、ホームでは病院の通院の送迎もしてくれています。
あと何度会える?自分達の今までの選択と今後
子どもも大きくなり、来年は家族そろっての面会は無理かもしれないという理由で
また、最近身近な人が突然亡くなった経験もあり、数年ぶりに母と舅と親族の高齢の叔母との面会、墓参りなど短時間でかなりの移動をしました。
老人保健施設の面会は、昨年からコロナがインフルエンザと同じ感染症になっても
未だに、面会の条件は厳しかったです。
具体的には、週に1組の面会。
3人以上の面会だとガラス越しで電話で会話。
しかも、時間は15分と短い。しかし、これは母を感染から守るための決まりです。
それでも、久々に会う母は、嬉しそうな顔をして、ガラス越しで鍵が締まっているドアを開けようとしていた。
〔母さんそれはさすがに無理だよ〕
想像していたものの、4年経過で一層老人感が増していました。
母は、今まで軽費老人ホームに入所していました。
老人ホームに入るきっかけは、トイレの粗相をすることが多くなったからでした。
そしてやはり、認知症も始まり、散歩して迷子になって家に帰れなくなったことも大きな理由だったと思います。
兄夫婦と一緒に同居してくれていたので、本当に感謝しています。
昨年から、新しい施設に入所。介護度が上昇したからでした。
もうすぐ90歳、あと何回会えるだろうか?
いまだに、私は転勤族で数百キロ離れた街に住み、面会もかなり少ない。親不孝そのものです。
仕事で看護はしても、親の看護は全くしていないです。
夫の両親は、姑は70代から介護が必要になり、施設に入所していました。昨年天に召されました。
舅は一人暮らしでしたが、80代になり、だんだん食事や身の回りの自己管理できなくなりました。
また、寝室に5セットのスピーカ―があり、夜大音量で音楽を鳴らしていました。(ご近所様、大変迷惑かけてごめんなさい。スピーカーが好きだから1部屋に5セットもあったのかな?)
子供達の勧めで、軽費老人ホームに入所をして今に至ります。
夫の親族は、兄弟も遠方で他の親族はかなりご高齢、近所でフォロ―してくれるのは舅の友達だけ。
今まで、親の入院の度に子供が交代で地元に帰省して対応してきました。
入退院や手術説明転院など、必ず病院に呼ばれます。
1人暮らしで内服管理ができない時は、管轄の地域包括センターに相談して看護師の派遣をお願いしました。
子供を置いて、地元に夫婦で帰るか?それとも、都会にこのまま住んで老後を過ごすのか?
長年考えた結果、末っ子が大学入学したら移動を決行しようという事になりました。
子供の成長に伴って、自分の今後の住む場所を確保しなければならない状況です。(持ち家なし、両家の家も処分済み)
同じ年代の世代は、家を購入していれば、親を呼び寄せるかもしれません。
仕事中に、遠方から子供を頼って引っ越しされた高齢者をよく見かけました。
少しずつ街に慣れていらっしゃる印象でしたね。
また、親にも意思があるので地元に残りたいと希望する方もいます。
親世代も子供に負担をかけたくないと思う方もいらして、一人暮らしをぎりぎりまで選択される方もいらっしゃいました。
転勤族の世帯も、子供の成長に伴い、引っ越しも難しくなり、その後は親の介護と全く悩ましい選択です。
我が家の場合は、私自身が田舎に帰りたいと考えているので、60歳までに夫の退職待つか待たないか思案中ですが、地元に戻ろうと考えています。
まとめ
久々に、母や親族の面会と両家の墓参りを果たせました。
今回の帰省は、元上司の急な逝去の影響もありました。
何歳であっても、いつまで元気に過ごしているかは誰にも分かりません。
また、親と会って、今後の親のフォローや自分の今後の方向性。
つまり、どこに住んで老後を過ごすのか。考えるきっかけになりました。
できれば、母が生きている間に、地元に転居したいと考えています。
とりあえず、今すぐ引っ越しは無理なので、親の面会や支援はできる範囲内で行うことになる。
まずは子供のことが優先となります。
親の介護は難しいですが、頼れるものには頼り、親も自分も幸せな状況を実現できることが理想です。
まずは自分ができる事を考え、フォローしてもらえることは手伝ってもらう。
後悔しないように今を過ごしたいと考えています。